あなたがいちばん、
かわいそうだ。
窓に映るこっちと車外、
混ざって世界が
わからなくなった。
あの子は今日、
生まれなおすの。

砂浜に沈む 緑のスニーカー
交わらなかった 教室の角と角
三白眼と、世界地図のもよう
どうしたって、
彼女と出会うのにいちばん自然な道を、
あたしは手繰り寄せてしまうはずだった。
ここからはきっと、
金木犀とチャーハンの匂いがするよ、
と伝える相手がいなくて、困る。


何かに追われて生きるのと、
誰にも見つけてもらえずに死ぬの、
どっちのほうが悲惨だと思う?
病室のレモンの香り
借り物の性格
北風と太陽
大人なんていないのに
いつまでもあたたかいあなたのことが、
どうしても憎たらしかった。
だって わたしも
まだまだ、あおいから。

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